アグリゲーションサイトの活用した求人募集を検討しています。
indeedと求人ボックスって、どこが違うのですか?
派遣会社で長い間、採用担当をしています。
アドバイスさせていただきます!
参考にしていただければと思います。
・求人ボックスの特徴
・indeedと求人ボックスの違い
・indeedと求人ボックスの優劣
indeedはアグリゲーションサイトの1つ、求人まとめサイト(求人検索サイト)とも呼ばれます。
求人募集領域におけるアグリゲーションサイトの最上位がindeedと捉えられており、indeedと同じようなサイトに「求人ボックス」というサイトがあります。
同じジャンルのサイトということもあり、indeedと求人ボックスはいろんな場面で比較されがち。
ただ、何を基準に比較するのかは難しいところで、人によっても違うものですが、本日は採用担当者の目線で比較してみました。
indeedと求人ボックスの比較(アウトライン)
まずは、indeedと求人ボックスの2つのサイトのアウトラインとしての比較です。
indeed(インディード)
Indeed社(アメリカにある法人)が運営をしていたアグリゲーションサイトが「indeed」、それを日本向けにカスタマイズして現在、運用されているのが僕たちが使っている「indeed」です。
アグリゲーションサイトについては、別の記事でも書かせていただきました。
日本で見ることのできる「indeed」は日本法人である「Indeed Japan」という会社が運営しているサイトです。
求人ボックス
indeedがアメリカ生まれのサイトに対して、求人ボックスは日本で生まれたアグリゲーションサイトです。
価格.comや食べログを運営する「カカクコム」が運営しており、「和製indeed」と言われることもあります。
indeedも求人ボックスも、サイトの構造や検索の仕方はよく似ています。
indeedと求人ボックスの比較(掲載案件数)
掲載ヒットする案件数に違いがあるのかを比較してみました。
・愛知県名古屋市
・正社員
indeed
indeedの検索軸は2軸設定、「正社員」検索はグレーのタブから選択する必要があります。
掲載案件数は5,875件です。(2023.12.22時点)
求人ボックス
求人ボックスは3軸設定なので、そのまま入力するだけで検索が可能です。
掲載案件数は41,359件でした。(2023.12.22時点)
掲載案件数についての結果【まとめ】
indeedは5,875件、求人ボックスは41,359件とかなり大きな差がありました。
原因はいろいろ考えられます。
・求人ボックスのクローリングの幅がindeedより広い(案件を掲載しすぎ)
・求人ボックスは検索軸から外れた案件も多く表示している(周辺エリアまで表示、3つの検索軸すべてを満たすものだけでなく、1軸や2軸だけに該当するものも含んでいる)
名古屋市内だけで10,000件を越える正社員の事務案件があるとは考えにくいものです。
そういった点で見れば、indeedの方がより実態に近いのではないかと言えます。
クローリングに対する疑問点
1つの条件検索だけでは正確な結果が得られないので、違う点からもう一度調べてみました。
今度は、「事務・愛知県名古屋市中村区・正社員」とエリアを少し絞った形で検索してみました。
indeed
名古屋市の結果(5,875件)→名古屋市中村区(9,571件)となりました。
求人ボックス
名古屋市(41,359件)→名古屋市中村区(7,547件)となりました。
indeedとは異なり、検索エリアを絞ったので案件数も減少しました。
補足情報
ここまではサイトの使用感だとか、大まかな情報を書かせていただきました。
ここからは採用担当として業務にあたる中で、いろいろな方から得られた情報を少し表にまとめてみました。
indeed | 求人ボックス | |
求職者からの知名度 | とても高い | 高くない |
月間ユーザー数 | 約4,500万 | 約850万 |
会社からの知名度 | とても高い | あまり高くない |
クリック単価 | 高騰 (平均100円以上) | 低い水準で安定 (平均100円以下) |
求人に対する反応・応募数 | それなりにある | 少なめ |
応募の安定感 | それなりにある | 不安定 |
管理画面の使いやすさ | 使いやすい | 使いやすい |
運営会社の原稿チェック | やや厳しい | 厳しい |
自社求人サイトとの連携審査 | 厳しくない | 厳しめ |
【本記事のまとめ】採用担当者目線であればindeedが「秀逸」、求職者目線であれば求人ボックスが「やや秀逸」
掲載案件数が多い求人サイトの方がユーザーとしては使いやすいのは確かなことです。
求職者ユーザーの目線に立てば、indeedよりも求人ボックスのほうがやや優位だと言えますが、そこに大きなメリットがある訳ではなく、実質的にはほとんどメリットはないと言えます。
アグリゲーションサイトとして、圧倒的なユーザー数・閲覧数を誇るindeed。
2番手にある求人ボックスとの差は約5倍と大きく開いています。
一時期は順位が変わることに対する期待がありましたが、その差は年々縮まることがなく、一定の差として開き続けているのが現状です。
求人募集をする会社としてはまだまだindeedを中心に戦略を立てているところが大多数。
登録ユーザー数もindeedの方が圧倒的に多く、求人サイトとしてはユーザー数に優るものがないからです。わざわざシェア率の低い方にあえて積極展開しないのは当然の結果です。
求人ボックスのメリットとしては、
- サイトが見やすい
- 日本人の嗜好にあったサイト構成
- 女性応募者に強い
といったものが挙げられます。
indeedのみ、求人ボックスのみ、というようにどちらか1本に絞るのではなく、やはり併用が望ましいです。
これは会社側にも求職者側にも言えることです。
・求人ボックスの特徴
・indeedと求人ボックスの違い
・indeedと求人ボックスの優劣
・indeedの運営はIndeed Japan(リクルート子会社)が、求人ボックスの運営はカカクコムが担当
・同じ軸で検索をした場合、求人ボックスの案件表示はindeedより明らかに多い
・ユーザー数だけで言えば、indeedが1位、求人ボックスが2位
・ユーザー数以外の面でサイトの明らかな優劣は付けられない
・会社も求職者も両方のサイトを併用・活用すべき
本日は以上です。