採用手法のトレンドはオウンドメディアに移行!今後も加速

最近の採用手法のトレンドってどんなところにあるのですか?
以前と比べて変わりましたか?なにか特徴はありますか?

派遣会社で長い間、採用担当をしています。
アドバイスさせていただきます!
参考にしていただければと思います。

本記事の内容
・最近の採用活動のトレンドと起きた変化
・採用におけるオウンドメディアについて
・オウンドメディアを通してできること
・オウンドメディアを使うメリット、デメリット

僕が採用を担当するようになって、20年が経過しました。この20年の間に、採用トレンドの変化をいくつか経験してきました。

  1. 求人誌から求人サイトへの転換
  2. 採用におけるPDCAサイクルの運用
  3. 課金システムの変化
  4. オウンドメディア(採用サイト)の活用

トレンド変化① 求人誌から求人サイトへの転換

若い世代の人にはなかなか想像が付かないことかもしれませんが、「インターネット」が普及する前は「求人誌」を使った採用活動がトレンドでした。

求人誌に掲載しても、応募が来るのか、来ないのかは、何よりも「運」が先行すると言えます。

  • 応募者の目に止まることは「運」
  • その原稿を見てもらった上で、応募してもらうことも「運」の要素が強い

そのために、企業として「運」を最大限上げるように取り組むことがいくつかあります。

  • 原稿は目立つように大きく掲載する【原稿が発見してくれる確率を上げる】
  • 何度も繰り返し掲載する【より多くの人に見てもらう確率を上げる】
  • 他社よりも優位な原稿を掲載する(掲載場所、待遇・原稿の見た目など)【応募してくれる確率を上げる】

でも、やはり結局のところ「運」の要素が強いのです。

また、求人誌はアナログなので精度の高い分析をするのにも限度があります。

掲載が終わった後に、正確な分析ができないことが多々あります。

インターネットの普及が採用活動に大きく変化をもたらしたのです!

とくにスマートフォンの普及がもたらした影響は大きく、ハード面でもソフト面でも大きく進化して、いろいろな分析をすることが可能になりました。

採用における分析のポイント
・アクセス数
・応募獲得できた数(コンバージョン)
・閲覧から応募に変わった数
・応募しなかった理由(どこで離脱しているか)

トレンド変化② 求人サイトの本質が変化

求人サイト自体も、以前と比べて大きく変わってしまいました。

✅タウンワーク

✅とらばーゆ

✅doda

✅リクナビ

✅はたらこねっと

もちろん、これらのサイトのように運営歴の長い、良質な求人サイトもたくさんあります。

一方で、たくさんの業界・業種が閲覧できるオールラウンダー的な求人サイトだけでなく、特定の業種・業界に特化した特化型の求人サイトも運営されるようになりました。

採用が難しい時代になると、キーポイントになるのは求人広告費

広告掲載にはかならず経費がかかるので、もう少し安い価格で自社サイトを運営する会社が出てきはじめました。それがオウンドメディアです。

オウンドメディア(=Owned Media)は自社で運営・管理するメディアのことを指します。たとえば、自社の募集案件だけが掲載されている冊子やサイトはオウンドメディアと呼ばれます。

メジャーな求人サイトは、大きな集客力を持っています。SEO対策やドメインパワーだけの問題ではありません。

ただし、その土俵にはライバルとなる会社がたくさん募集情報を掲載しているのです。そのような状況で自社の案件だけを見てもらって、さらに応募をしてもらうまでの間には機会損失もかなりあります。

他社が募集していることで起こる応募者離脱の防止、自社案件だけを見てもらいたいという発想から、オウンドメディアの活用が進んでいます。

トレンド変化③ 課金システムの変化

求人広告の掲載に対する広告費の支払い方法にも変化が生じました。

今までは掲載したものに対する課金となる「掲載課金」のスタイルが中心でしたが、最近は違います。

応募課金1件の応募があるごとに所定の金額の広告費が課金となる掲載パターン
採用課金1件の採用があるごとに所定の金額の広告費が課金となる掲載パターン
クリック課金原稿が1回クリックされる(詳細表示)ごとに所定の金額の広告費が課金となるパターン

応募課金・採用課金プランの特徴やメリット・デメリット、具体的な課金の金額については別記事をお読みください。

応募課金・採用課金型プランの求人サイト紹介&掲載メリット

応募課金・採用課金・クリック課金、すべてに言えるのは、インターネットメディアだからこそ普及したプランだということです。

トレンド変化④ オウンドメディア(採用サイト)の活用

最近は自社で採用サイトを作る会社も大きく増えました。

オウンドメディアとは自社の情報を発信するメディアだと考えれば十分です。紙メディアであったり、ネットメディアであったり、形態はいろいろです。

ただし、一般的にはネットメディアを指す方が多いです。

一般的に言われるオウンドメディアのメリット・デメリットについて考えてみました。

メリット
・広告会社が運営する求人サイトに掲載するよりもコストを抑えることができる
・随時、公開や修正ができるので急な人材募集にも柔軟に対応することができる
・案件掲載数に関わらず月額の求人広告費は一定額に抑えることができる
・自社の求人案件のみの掲載しかないので他社募集案件への流出を防ぐことができる
デメリット
・運用の成否は自社のブランド力が全てのカギになってしまう(ブランド力のない会社は厳しい)
・一定の成果が出るまでにある程度の期間が必要となる(即効性がない)
・成果を出すには労力とコストがかかる(求人広告費以外の要素が欠かせない)
・オウンドメディアだけで採用サイクルを回していくことは非常に困難(採用ボリュームが少ない)

メリットとデメリットを比較したときに、得られるメリットの方が大きいのです。

ちなみにここでいうオウンドメディアとは、自社の求人案件だけを掲載した自社の求人サイトを指しています。

【本記事のまとめ】採用手法のトレンドはオウンドメディアに移行しているが現段階では他メディアとの併用が理想

オウンドメディアを運用する会社はたしかに増加傾向にあります。そして、オウンドメディアにかける経費も増加傾向にあります。

それが2022年時点のトレンドです。

オウンドメディアの活用が主流にはなっているとは言え、一般的な求人サイトがなくなる可能性が限りなくゼロに近いです。

オウンドメディアだけで採用を完璧に回していくには莫大な労力とコストがかかります。

オウンドメディアの成功の一番の近道は、あくまでもメディアミックス。一般的な求人サイトへの出稿と相関関係にあるので、求人サイトとの併用での掲載がベストなのです。

目安としてはオウンドメディアだけで全体応募の7割くらいを占めることができるまでは、併用がベストです。

求人広告費と実際の応募シェア率を見てみました。

2020年8月度の実績
・求人広告経費のなかでオウンドメディアが占める割合(15%)
・全応募者のなかでオウンドメディア経由の占める割合(22%)
・全採用者のなかでオウンドメディア経由の占める割合(20%)
数ヶ月後の実績
・求人広告経費のなかでオウンドメディアが占める割合(18%)
・全応募者のなかでオウンドメディア経由の占める割合(20%)
・全採用者のなかでオウンドメディア経由の占める割合(15%)

このような状況ではオウンドメディアだけでの運用はまだまだ先のことだと言えます。ただ、オウンドの方が少しだけ効率よく母集団形成ができるという明かりも見えました。

本記事の内容(もう一度)
・最近の採用活動のトレンド、変化
・オウンドメディアについて
・オウンドメディアを通してできること
・オウンドメディアを使うメリット、デメリット
本記事のまとめ
・最近の採用活動のトレンドはオウンドメディアにある
・オウンドメディアを活用する会社は増加傾向
・オウンドメディアは長期的に運用する必要がある上、コストや労力もある程度はかかる
・軌道に乗るまでは一般的な求人サイトをうまく併用するべき
・オウンドメディアにもメリット、デメリットはある

本日は以上です。

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