ハローワークにはブラック求人しかないというのは大きな間違い

ハローワークの求人票は「ブラック」なものが多いとネットに書かれているのを見ました。それは本当ですか?

アドバイスさせていただきます。

この記事の内容
 ・ハローワークの求人票にはブラックなものが多いの?
 ・一般的な求人メディアに掲載されている他の求人票と全然違うの?
 ・ブラック求人だと言われる根拠はどこにあるの?

インターネット検索

「ハローワーク」とGoogle検索をかけてみました。

引用 Google

ハローワークはよく調べるキーワードの1つですので、おそらく関連付けられたものがサジェストに出てきます。

あまり検索することのない「ハローワーク ぶ」と入力すると、「ハローワーク ブラックしかない」とサジェストに出てきます。

サジェストに出てくるということはそれだけ、注目度が高く、検索をかける人も多いと言えます。

引用 Google

どんなところがブラックなのか

結論から言えば、ハローワークだからといってブラックな求人募集が多いとは言えません。

一定数、疑わしい募集案件はあるのかもしれませんが、ハローワークを根拠にするのは間違いです。

ブラックな求人募集について言われていることを「ブラック求人 あるある」で検索してみました。

Google検索の上位2サイトから一部、引用しました。(順不同)

収入面
・高すぎる年収
・低すぎる基本給
・みなし残業代を含む賃金形態
・入社祝い金の表記がある
待遇全般面
・年間休日数が少なすぎる(2ケタ)
・隔週週休2日なのに年間休日が105日しかない
・長すぎる試用期間
・平均残業時間の表記がない
そのほか
・採用人数が多すぎる(10人以上)
・いつでも採用活動をしている
・設立2年なのに終身雇用をうたっている
・若手が活躍しているという表記
・アットホームな職場という表記
・健康な方を望みますという表記

それらのサイトによると、こういったことが見られるとブラックな求人に該当するとのことです。

ハローワークの求人表に関しては、職員の厳しいチェックが行われた後で公開されます。

ハローワークでの求人票チェックは細かく行われます。

最近はオンラインで手続きをする会社が多いですが、オンラインで申請をしても公開まで2~3日はかかります。

主なチェックポイントです。

給料額時給や日給制の場合は1円単位で計算チェック
みなし残業みなし残業のチェックはとくに厳しく、残業の時間数は細かくチェック
入社祝い金入社祝い金や諸手当は給与欄に加えることが不可(必ず支払われるもののみ記載可能)
年間休日数少なすぎる場合は求人票の公開が不可能
月平均の労働日数からの逆算チェックも行われる
採用人数多い場合は内容のチェックが入る
そのほか仕事に関係ないことの記載は好まれません

また、労働者派遣事業や業務請負事業での求人募集の場合は別途書類提出が求められます。

  • 労働者派遣における個別契約書【派遣】
  • 業務請負における基本契約書【請負】

ハローワーク以外の求人募集

ハローワークでは求人票を公開するときに細かくチェックを受けます。

一方で、ほかのメディアでは十分なチェックが行われることはありません。

業界最大手と言える、リクルートやマイナビでさえも細かい事前チェックはありません。

チェックがない代わりに、条件相違などの苦情を受け付ける読者ホットラインコーナーが設けられている会社が多いです。

一般的な求人サイトで必須の記載事項ではない項目としては、

  • 年間休日数の記載
  • 平均残業時間数の記載
  • 入社祝い金の支払い規定(ただし「規定あり」という表記は必要になる場合あり)
  • 採用人数の記載

このような項目についてはとくに記載しなくても掲載が可能です。

また、派遣事業や請負事業についての実態調査も行われません。

ハローワークが一般の求人メディアに対して、監督をするようになると数年前から言われていました。

この2022年10月1日から改正法が施行され、今後は動きが変わっていくことも予想されます。

【令和4年10月1日施行】職業安定法(職安法)の一部改正

【まとめ】ハローワークだからブラック求人が多いと結論付けるのは間違い

よく、ハローワークの求人は無料で公開できるのでブラックな求人が多いと評されます。

とは言え、そのような結論は正しいわけではありません。

ハローワークの求人票だけに限らず、1つ言えることがあるとすれば「無料」ゆえのデメリットでしょう。

無料メディアは求人広告費をかける余力のない企業であったり、中小企業が多く使います。

結果的に大企業のような待遇を確保できていないことが多く、ブラックだという評価に繋がってしまうのです。

最近は、求人メディアの充実化により無料で公開できるものが増えてきました。

  • indeed、求人ボックスなどのアグリゲーションサイト(求人まとめサイト)
  • AirWORK、engageなどのオウンドメディア

掲載費用の面だけでブラック求人と判断することはできません。

無料掲載できるのであれば、長い間、継続して掲載する会社が一般的です。

また、チェック機能があることも考えれば、ハローワークだけがブラック求人と捉えるのはやはり正しくありません。

本記事のまとめ
 ・ハローワークにはブラック求人が多いと言われており、ネット検索している人も多い
 ・一般的に、ブラック求人とされる項目としては収入、待遇面が多い
 ・ハローワークでの求人公開の前に職員の細かいチェックが行われる
 ・一般的な求人サイトにはチェック機能がなく、自社の責任のもとで公開できるものがほとんど
 ・法改正により求人サイトへの監視も厳しくなったと言える
 ・ハローワークだからブラック求人と結論付けるのは間違い

本日は以上です。

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