ダイレクトメールを通じて転職エージェントから転職の誘いをたくさん受けます。
自分に転職市場の価値があるってことですか?
アドバイスさせていただきます。
・転職エージェントとの関係性はどう築いたらいいの?
・自分には転職市場の価値があるものなの?
・転職エージェントから誘いがあるということは容易に転職できるということなの?
転職エージェントのサイトを見ていると、あたかも転職を勧められているような感じがします。
- 自分に合った仕事を見つけるべきではないですか?
- 仕事はたくさんあるのに、現職で大丈夫?
- 良い待遇で、働きやすい職場環境で働きませんか?
- やりたい仕事をしていますか?
- 今の会社で満足していますか?
そんなフレーズを聞くと、あたかも働ける会社がいくつもありそうな錯覚に陥ってしまうものです。
現在の転職市場をきちんと見ることが大切
2022年12月現在、コロナ禍にはあるものの、各企業の採用活動は活発に行われています。
2023年10月にリライトしましたが、リライト時点でも状況は同じです。
労働者人口の減少も相まって、会社にとっては求人難の状況が続いています。
裏返して言えば、求職者にとっては依然として有利な状況が続いています。
今後、よほどの景気変動がなければその状況は変わらないはずです。
・各社が人の抱え込みをしたいので、待遇や福利厚生の面で改善されつつある
・一時期のような転職35才限界説と比べると、上限年齢が上がりつつある
総じて言えば、ある程度の年齢に達していても転職しやすい時期になったと言えます。
そういった意味では、先ほどの転職エージェントからのアドバイスも全くの間違いとは言い切れません。
転職エージェントの甘言をすべて鵜呑みにするのは危険
よほど信頼ができる人であれば話は別ですが、エージェントの言うことをすべて鵜呑みにするのは危険です。
転職エージェントの評価基準はどれだけ転職希望者を転職成功に導くかという点です。
紹介先企業に採用をしてもらった人の数で報酬が決まるのです。
そのため転職エージェントにとっては、
- どれだけ転職希望者を抱え込むことができるか
- どれだけ紹介先企業に紹介できるか
- どれだけ採用内定をもらい、入社に繋げることができるかどうか
これらの点がとても大切になります。
非常に悪い言い方をストレートにすれば、転職希望者は転職エージェントにとって商品なのです。
だから、採用基準に届いていない転職希望者であったとしても多少くらいなら無理しても紹介するのです。
だからこそ、転職に迷っている人の抱え込みを積極的に行います。
転職先は理想をかなえてくれる「理想郷」という良いイメージを植え付けるのです。
もちろん、一部の人は結果的に「転職成功」だったと言えますが、すべての人ではありません。
とくに、現職を退職した上で転職エージェントを通じて採用試験を受けることになる人はとくに要注意です。
転職エージェントを通じても採用に結びつく確率が低い人
転職エージェントを通じて応募をしても採用に結びつきにくいタイプがあります。
・年齢40歳以上
・全くの異業種への応募を繰り返している人
・企業名や企業規模だけを最優先に応募先を決めている人
特に転職回数を多く重ねている人の場合は、応募先の企業でも敬遠されることが多いです。
終身雇用が少しずつなくなり、一方で転職が受け入れられるようになってきたものの、多すぎる転職経験者は選考の土台にすら上がれないこともあります。
ブラックな労働条件・待遇などからの脱却のための「やむを得ない転職」であったとしてもです。
もちろん、期間限定のプロジェクトなどを歴任している特別なスキルを持つ人も一定数います。
でも、ほとんどの人はそうではありません。
年齢が高い、経験がないなどよりも転職回数は皆が思っている以上に、重要な要素を占めると言えます。
【まとめ】転職したほうがいいといった甘言には客観的な視点で判断すべき
最近は転職サイトに限らず、いろいろなところで「転職」が正義とされる風潮にあります。
でも、その人の人生において、その転職が正解だったかなんてことは、もっと先にならないと分からないもの。
先になっても分からないことだって多々あります。
ましてや、本人ではない第三者にとって、そんなことは分かるはずもありません。
「転職しやすい状況」「転職してより充実した人生を」のような甘言ともいえるようなキャッチフレーズだけで安易に転職を決めるようなことだけは避けたいものです。
・転職がしやすい状況でも転職をしづらくなる層もある(とくに転職回数が多い場合)
・転職エージェントは基本的に転職を勧めてくるもの、促してくるもの
・転職エージェントは転職希望者の入社がゴール目標、転職希望者はもっと先にゴール目標があるもの
・転職しやすいという甘言だけで、転職エージェントに乗っかるのは非常に危険な判断とも言える
・「転職」については常に客観的な目で判断するべき
本日は以上です。