高卒採用が解禁される7月よりも前にスケジュール確認をすべき

高卒採用に取り組もうと考えています。
年1回のことなのでスケジュールなどいろいろなことを忘れてしまいがちです。
高卒採用について概略を教えてください!

アドバイスさせていただきます。

この記事の内容
 ・高卒採用の流れはどういった感じなの?
 ・高卒採用における注意点はどんなことがあるの?
 ・高卒採用の概略について知りたい
 ・高卒採用の応募書類は近所の店で売っている書類を使ってもいいの?

ここ数年は、コロナ禍のために採用活動自体に大きな変化がありました。

全体的に言えば、対面の機会が減り、採用フローやスケジュールも簡略化されてしまいました。

具体的には、説明会や面接がオンラインで行われるようになったり、職場訪問なしで採用内定が出されたり。

画期的だと感じる面もありましたが、デメリットが強く感じられることも多いです。

7月になると、高卒の採用活動のスケジュールがスタートします。

高卒採用における注意点を含めて記事に書かせていただきました。

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新卒採用と中途採用は別のステージとして考えるべき

会社運営や人材育成の面で、いつも言われることがあります。

新卒採用と中途採用を同じステージで考えてはいけません。
採用人数も育成計画も別にして考えてなければいけません。

理想論かもしれませんが、これは言われて当然のことでもあります。

新卒は即戦力ではないので、長期的な人材育成が必要になります。

仕事以外の面でも教育指導が必要になることもあります。

どちらが良い、悪いということはありませんので、会社の状況を考えて採用活動を行うべきです。

例を挙げると、スタッフが5名不足している状態なので採用を考えていると仮定します。

その場合に、「新卒・中途どちらでもいいから5名採用したい」というのは好ましくない状況だということです。

間違った考えだとは言い切れませんが、長期での人材育成などの視点からすれば好ましくありません。

本来であれば「新卒1名・中途4名」というように分けて考えるべき問題です。

高卒採用の通常フロー(基本的には例年同じスケジュール)

都道府県ごとで少し取り扱いは異なります。

細かいところは少し変動があるため、こんな感じかなというくらいで考えてもらえれば十分です。

  1. 高卒求人票の作成・提出(7月までに)
  2. 求人票の一般公開(7月初旬)
  3. 高校生(3年生)の職場見学(7月下旬ごろから夏休み中にかけて)
  4. 応募(9月初旬ごろ)
  5. 採用試験の実施・採否(9月中旬以降)
都道府県ごとで日付が異なったり、曜日の関係もあるので例年まったく同じ日程ではありません。
とは言え、この基本を押さえておけば十分です。

高卒採用の特殊なポイント

いろいろな決まりごとには理由があるものです。

高卒採用の特殊なポイントもいくつかあります。

・求人票は必ずハローワークを通して一般公開しなければならない
・一般の求人サイトなどでは情報公開ができない
・応募書類(履歴書)が全国高等学校統一用紙でなければならない
・履歴書と調査書をセットにして会社に提出する必要がある
・受験については1人1社ルールがある(時限ルール)

求人票は必ずハローワーク経由で公開

大卒採用とは違い、高卒採用における求人情報の公開は必ずハローワークを経由して行う必要があります。

さらに「求人票」という形で出さなければなりません。

高校卒業前に、一般的な求人誌や求人サイトで応募を集めることは許されないのです。

求人票自体は非常に細かく、書き上げるのはけっこう大変な内容です。

まだ社会を知らない若い人材を採用するための求人票なので、当然ということもできます。

求人票の実際のフォーマットはこちらです。

引用 愛知労働局

新卒求人票は本当に書き上げるのが大変なのです。

indeedなどの求人サイトの比ではありません。

ハローワークを経由した求人票のみが公開されるのは、労働市場における高校生の保護が大きな理由です。

全国高等学校統一用紙の使用

よく履歴書の様式でJIS規格というものがありますが、そんな感じだと思えばいいです。

2023年4月時点では、JIS規格の履歴書はすでに廃止されています。

全国高等学校統一用紙という書式になります。

会社に提出するのは「履歴書」と「調査書」の2つです。

調査書は学校での成績、身体測定のかんたんなもの、先生からの言葉が書かれている用紙です。

これらの2枚の応募用紙に加えて、添え状として学校長の推薦状が添付されているのが実務の基本です。

引用 文部科学省

調査書という名前の書類は、高卒採用のときくらいしか使うことのない書類です。

高校生は職歴がなく判断が難しいので、判断材料を1つ増やしてもらえるのは会社側にとってはありがたいことです。

成績は大事ですが、コミュニケーションなど面接の内容の方をより重視したいものです。

1人1社ルールの適用

決められた日までは、1人1社しか申し込みができないのです。

遠回しに書いていますが、ストレートに言えば併願ができないということです。

おそらく公正な選考、バランス確保のためだろうと思われます。

県ごとで取り扱いが少し変わります。

詳細は各都道府県の労働局にてご確認ください。

そもそも高卒求人は、学校からの「推薦」という形式をとっていることも影響しているようです。

7月後半から職場見学の依頼が増えてくる

コロナ禍で様態は少し変わりましたが、本来であれば高校生は夏休みから職場見学をスタートさせます。

学校サイドの大きなフローとしては

  1. 就職に関する希望調査
  2. 学校内検討
  3. 二者面談(先生・生徒)、三者面談(先生・親・生徒)
  4. 応募先企業の決定

少し前後したり、もう一度フローが戻ることはありますが、こういった感じで応募先企業が決定します。

ある程度、絞られてくると、生徒を職場見学に出向かせます。

実際に職場を見てもらう、企業の方にも少し生徒を見てもらう機会ということでコロナ禍でも実施するところはまだまだ多いです。

職場見学は非常に重要なものだと会社側も認識しています。

生徒にとってもミスマッチを防ぐうえで非常に重要な機会です。

最近はオンライン化が進み過ぎて、職場を1回も見ることなく採用内定をもらうケースもあります。

ただし、想像していた職場環境とのギャップが大きすぎて、早期退社となってしまうケースも問題となっています。

便利すぎるもの考えものだということです。

【まとめ】高卒採用に対する準備は事前にしっかりおこなうこと

新卒採用でも中途採用でも、なにもせずに応募者が集まってくることはありえません。

いい人材を確保するためには事前の準備も必要です。

今回は高卒採用に関して記事を書かせていただきましたが、高卒採用というステージは労働行政からの縛りも多く大変な部分もあります。

高卒求人の準備として必要なことは

  • 高卒求人票の作成、ハローワークへの提出
  • 学校へのアピール、推薦依頼
  • 職場見学ではいかに魅力的に映るか、応募したいと思われる会社づくり・雰囲気づくり

といったことが挙げられます。

書類の面だけではなく、環境面での整備も必要になってくるので大変ですが、しっかり準備をして高卒採用、受け入れに繋げたいものです。

本記事のまとめ
 ・高卒採用は学校やハローワークとの関わりも縛りもかなり大きい
 ・高卒採用についてはハローワーク経由でしか募集することができない
 ・応募書類は全国高等学校統一用紙のみ使用が可能
 ・高卒採用が解禁となって、しばらくの間は1人1社しか受験できない(時限的)
 ・学校からの推薦応募が原則となる
 ・人員採用計画は新卒と中途とを分けて考えるべき

本日は以上です。

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