【衛生管理者試験】過去問だけ解いていれば独学でも合格は可能

第一種衛生管理者試験を受けようと思います。
試験対策は何から始めたらいいですか?

アドバイスさせていただきます。

この記事の内容
 ・第一種衛生管理者って何をする人なの?
 ・試験の難易度は高いの?
 ・試験の合格率はどれくらいなの?
 ・試験対策は何をしたらいいの?何から始めたらいいの?
 ・試験問題自体は難しいの?

おもに製造系の工場などで重宝されやすい資格のなかに「衛生管理者(第一種)」があります。

僕も必要性があって、今から10年くらい前に取得しました。

難易度はそんなに高くありませんが、位置づけは国家資格です。

法律では、一定人数以上の製造現場で配置が義務付けられています。

工程責任者クラス以上の人が取得していることの多い資格ですが、本日は最短ルートで合格が可能な勉強法について書かせていただきます。

きちんと勉強さえすれば、独学でも取得は全然難しくありません。
「国家資格」というワードに踊らされてはいけません。

(第一種)衛生管理者の役割について

「職場における安全衛生の管理を先頭に立って行い、労働者が安全に健康に働けるように環境を整える人」です。

幅広い知識を持っていて、アクティブに動ける人でないと職務が遂行できません。

まとめて書けば大きくは2点です。

  1. 労働者の健康管理
  2. 職場の環境管理

資格を持っていることで会社からは評価対象となりますが、大きく年収が増えるといったことはありません。

50人以上の事業場で有効な資格です。

そのため、小規模の製造業やサービス業ではあまり意味のない資格でもあります。

一部サイトでは資格を持っている人の年収が高いという情報もあります。

これは資格による直接的な恩恵ではなく、一定以上の役職者が業務の都合で資格を取得するため平均年収を上げているからだと言えます。

試験の大まかな内容

今回は、「第一種衛生管理者」のみについて書かせて頂きます。

試験の実施機関である公益財団法人 安全衛生技術試験協会のサイト見てみます。

出題項目としては非常にシンプルです。

  • 労働衛生
  • 関係法令
  • 労働生理

たったの3項目だけですが、非常に幅広く出題されるので厄介です。

1つの物事を追求することが好きな人には苦手意識を感じるタイプの試験だと言えます。

試験時間は3時間、合格基準は「範囲ごとの得点が40%以上、合計得点が60%以上

つまり、得点率に大きなムラがあってはいけないということです。

苦手項目は極力減らして、コンスタントに得点が取れる勉強法が必要になります。

だいたい7割くらい取れれば合格です。
「3割」間違えても合格できる、「7割」でOKなんだと考えることのできる余裕の思考を持つようにしましょう。

第一種衛生管理者試験の合格率はだいたい45%前後

国家資格ではありますが、ハードルは低い資格です。

効果的な勉強法は過去問だけ

僕はひたすら過去問をベースに勉強しました。

  1. 過去問を通しで全て解く(選択肢1つ1つに対して正誤判定を行う)
  2. 間違えた箇所はテキストを熟読(設問としては正解であっても肢ごとで間違えたら解説を熟読)
  3. 過去問を通しで全て解く
  4. 間違えた箇所はテキストを熟読

これら4つのフローを細切れの時間を使って、ひたすら繰り返しおこないました。

試験日までに5回分×6セットくらいは勉強しました。

最初は1回分終わらせるのに、かなりの時間がかかりましたが、やっているうちにかかる時間は短くなっていくもの。

でも、本当にこれしかやっていません、スクールの資格講座も一切受けていません。

ひたすら独学で勉強して、1回目で合格できたので決して難しい試験ではないと断言できます。

第一種衛生管理者 免許

合格のための第一歩は過去問からです。

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解答テクニック例

大切な情報なので繰り返しますが、試験の合格率は45%、大学受験よりも全然楽です。

どんな筆記試験にも、ある程度のコツというかテクニックがあります。

衛生管理者試験も同じようにコツがあります。

試験のコツ
・確実な知識が求められる問題は一定数含まれている
・知識があやふやな状況でも解けてしまう問題はある
・残り時間がなくなってしまっても、ある程度肢を絞って解答することで正解率を上げることができる
・切り捨てるべき問題、捨てても良いような問題も含まれている

とにかく60%正解できればいいのです。

60%の得点率でも、100%の得点率でも「合格」という結果には変わりがないのですから。

また、この試験で順位が付けられたり、得点率によってその後なにかがあるわけでもありません。

試験のテクニックを実際の過去問で使ってみます。

確実な知識が求められるが曖昧な知識でも解けてしまう問題

問題の中には持っている知識があいまいでも解けるケースがあります。

選択肢が単語、名称などの場合は確実な知識が求められている問題です。

本来、知識がないと解けないものですが、選択肢を最大限絞れば見えてくるものがあります。

知識があやふやでも正解に近づくことができる場合があるのです。

引用 衛生管理者の過去問

問6の場合で考えてみます。

義務付けられているということは、ある程度「生命に関わる重たい」内容だと想定できます。

  1. 高圧室内での作業は危険かもしれないが、そんなに危険を伴うのかよく分からないので「▲」
  2. 特定化学設備はヘビーな設備っぽいけど、自主検査の内容なので「▲」
  3. 有機溶剤は有害業務だから健康診断結果は届けた方がいいかもしれないので「○」~「△」
  4. 特定化学物質も有機溶剤と同じように危険っぽいけど、雇入時の健診なので「▲」
  5. 鉛は有害業務だったような気がするけど、作業環境測定なので「△」~「○」

こういう思考パターンも時には大切です。1つ1つの選択肢をみていくことが大事です。

残り時間が全くない場合にチャレンジしてみると良い方法

最後の手段となるので、必ずしも正しいわけではありませんが意外と正解に近づける場合もあります。

引用 衛生管理者の過去問

問題文に「粉じん」という言葉が混じっています。

選択肢にも同じ「粉」という言葉が出てきています。これを選んでみたら、運よく正解でした。

次の問題です。

細かいことを問われているなと怯んではいけません。

引用 衛生管理者の過去問

A欄は内臓か皮下のどちらかになります。

感覚的には皮下を選んでしまいそうなものです。

【 正解肢を①②③④に絞ることができます 】

一般的には、男性の方が筋肉質なのでB欄(男性の腹囲)がC欄(女性の腹囲)より大きくないはずです。

【 正解肢を①③に絞ることができます 】

最初から適当に選べば20%の確率だったものが、50%まで正解率を引き上げることができています。

過去問を繰り返しやるべき本当の理由

過去問をベースにして勉強するだけで合格するというのは、経験から事実です。

予想問題集に手を出すくらいなら、過去問を繰り返し解くほうが合格に近づきます。

大きな理由としては、過去問と似た問題が出題されることが多いから。

一例を見てみます。

引用 衛生管理者の過去問
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別の問題も見てみます。

引用 衛生管理者の過去問
引用 衛生管理者の過去問

こちらの問題は回答の肢がまったく同じです。

こういったこともあるので、衛生管理者の試験問題は最低でも4回分は繰り返し解いた方がいいのです。

「なんか見たことある気がする」というレベルではまだまだです。

「あ、見たことある」と思えるようになっていれば合格はかなり近いです。

【まとめ】衛生管理者試験合格への近道は過去問しかない

第一種衛生管理者の試験は「過去問」を繰り返し解くことで合格に近づきます。

いろいろな問題集が刊行されていますが、予想問題集を解くなら「過去問題集」をひたすら解くべきです。

合格率は45%、国家資格としては非常に高い合格率です。

高い合格率ということは、ある程度努力すれば、だいたい合格できるレベルの試験だと言えます。

1日に何十問という数を週2~3日しか勉強しないのであれば、まずは1日5問を毎日解き続ける方がいいです。

勉強の習慣がつきますので、ぜひ実行してみて下さい。

本記事のまとめ
 ・第一種衛生管理者の試験は難しくない(合格率45%)
 ・過去問をひたすら解くことで合格に近づく
 ・衛生管理者の資格を持っているからといって年収が大幅に上がることはない
 ・衛生管理者は職場の安全管理を行い、労働者が安全に働ける環境を作る人
 ・試験範囲はかなり広いので、全体を幅広く勉強する必要がある
 ・試験を解くテクニックを身につける必要もある

本日は以上です。

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