職場の責任者から労務管理について相談がありました。
その責任者にどうやってアドバイスしたらいいですか?
アドバイスさせていただきます。
・職場におけるトラブル事例ってどんなことがあるの?
・トラブルに対してどうやって解決したの?
・新人さんの教育の面でアドバイスが欲しい
僕は現職のキャリアの中で、採用全般の仕事以外に労務管理などの経験もしてきました。
そんなキャリアのため、チーム責任者をしているスタッフから相談が寄せられました。
本日はその相談についての記事です。
辞めることは仕方ないのですが、辞め方が気に入らないのです。理由は、突然「明日、辞めます」と言ってきたから。
上司には少し前に報告していたようですが、自分の退職については自分でチームのメンバーに言うから上司の方から言わないで欲しいと口止めしていたようです。そんなことを言っていたので、実際に上司も僕が知っていると思っていたようです。
仕事にも職場にも慣れることができずに浮いた存在だったので、先輩スタッフからは酷評されていました。 でも、僕はずっと彼女のことをフォローしていたので、こちらのことも考えて欲しいなって思います。いままでは口頭で教えていましたが、特別にマニュアルを作ったり、どうしたら覚えてくれるのかミーティングしたり、みんなの努力をわかっていないのでしょうか?
辞めるにしても、筋を通すべきですよ。30代のいい大人なんですからね。
質問のポイントはすべて「人」にある
質問をしてきた責任者も、辞めてしまったパートさんも「人」です。
人間関係は画一的に区切ることができないので、非常にナーバスな問題でもあります。
関係は一度こじれてしまうと関係修復が難しいので、仲裁に苦労をされている管理職の人も多いはず。
人はそれぞれ考え方、認識、受け取り方、すべて違います。
裁定をする側の人であっても同じことです。
自分が正しいと思っていても、一般的には間違っていることも多々あるもの。
人によっては正解・不正解が分かれるので、客観的に物事を見てあげる必要があります。
もちろん片方の人が年上や上司であっても常に客観的に見る必要があります。
【ポイント】突然の退職報告
何よりも先に新人パートさんが退職をした本当の理由を把握する必要があります。
本人から聞くにしても、人づてに聞くとしても、その理由は真実でしょうか?
とくに周りのスタッフが考えている退職理由と、本当の理由は違うかもしれません。
仕事ができないから、合わないから辞めていくと思われているのかもしれません。
責任者自身が浮いた存在だと思っていたり、先輩から酷評されていたということであれば尚更です。
でも、実は家庭の事情や本人の体調面など、まったく関係のない理由だからこそ周囲の優しいメンバーには言い辛いといったこともあり得るものです。
【ポイント】周囲のメンバーからの評価
新人パートさんということもあって、仕事は確かにできないかもしれません。
とはいえ、みなさんが本人に求めている水準は本当に適正な範囲内でしょうか?
ご自身が新人さんの頃と比べて、そのパートさんと明確なレベル差はあるのでしょうか?
人には向き・不向き、適性といったものが誰にでも必ずあるものです。
できないならその理由を考えたことがありますか?
できないと嘆くだけではなく、他の職務内容の仕事を用意してあげれなかったものか冷静に考えるべきです。
僕自身も人間的にはまだまだ未熟で、経験したことも何度かあります。
評価の低いスタッフに対して、接するときにちょっとした態度に出てしまうこともあります。
冷たくしてしまったり、逆にとても優しくしてしまったり。
人は自分自身が周囲からどのように評価されているかを意外と感じ取るものです。
逆の立場だったら、自分の評価に意外と気が付くものです。
【ポイント】作業マニュアルの整備
マニュアルは本来、初めからなければならないものです。
文章が書かれていて、誰が読んでも理解できる内容でないといけません。
新人さんのために1から作るというのは本来おかしいことなのです。
たとえ指導スタッフがいなかったとしても、本人が見て理解できるマニュアルが理想なのです。
人によって教え方や教える内容がずれることがあるので、口頭指導は避けるべきです。
次の人のためにも、これを機に早急に体制を整えてください。
【ポイント】人の内心
明確な退職理由を告げずに辞めてしまう人は一定数の割合でいます。
責任者からの指摘は正論、僕自身も何度か経験したことはあります。
そういったことを経験すると疑問に思うことは多々ありますが、結局は「人の内心」なのです。
当然ですが、読めないこともたくさんあって、難しいものなのです。
家族や親友でも内心をすべて読めないのに、職場の新人さんだったらもっと理解できません。
ある程度は仕方のないことと捉える必要があります。
【まとめ】どちらが悪いということは考えるべきではない
突然退職をされる方が全て悪いと考えてはいけません。
また、誰に非があるか、どこに非があるかということばかりを考えていても前に進むことはできません。
スタッフの退職はいろいろな要因が重なって起こるケースが多いです。
自分たちの主張や意思ばかり述べていても、結局平行線のまま。
今回は本人に落ち度があるように見えますが、見えない事情が大きいので相手側の視点に立って考えることも必要です。
いつ自分自身がそういった立場に立たされることになるか分からないものです。
・誰に、どこに問題があるかということを明確にすることはできない(きちんとした判断ができないもの)
・人の内心は全部理解できるはずがない
・相手に対する理解と寛大な心を持って接していくことが大切
・スタッフの退職はいろいろな要因が重なって起こるものだと言える
本日は以上です。